Siesta日和 ---シエスタビヨリ---

日仏家族。フランスを離れて世界半周旅行中。ポリネシアまでやってきました。

マルキーズ諸島は遠かった…。

マルキーズ諸島(マルケサス)、Hiva Oa ヒヴァオアへ

Makemo マケモ島を出てマルキーズ諸島へと目指す。これが長いんだ…。
Tahitiを出てから、今までの道のり。
これ全体図ではないのだけれど、フレンチポリネシアって
ヨーロッパと同じくらいの広さがあるのです。

マケモ島を出る時、風が強くて心配だったのです。
私たちだけだったら天候を見て出航の判断をするのですが、友人コリンヌがマルキーズからパペーテ行きの飛行機に乗らなくてはいけなくて、急げ!ということで選択の余地もなく、出航。

 

出発して、しばらくしたところで、フィリップが、「メインセールを出そう」と。

え?こんなに風が強いのに?と疑問を持った私。どうもニコラも同じように思ったらしいのだけれど、彼には経験があるし、ここは任せてみるかな、と、セールを出したのです。

当然のごとく、強風で船が傾く。「ジブセール(前方の帆)も出そう」と、彼の言うようにしたのです。

 

あまりの風の強さにオートパイロットがうまく作動せず。なんとか持ち堪えるかな?というところで、操作不能になり故障してしまいました。トホホ。

出発したばかりなのに。このまま手動で舵を取ることになるわけです。またか〜。😫

 

強風ってことは、当然のごとく海は大荒れ。船も半端なく揺れるし、コリンヌもネリーも船酔い状態でベッドに横になったまま。

 

船の中に、キャプテンは2人も要らない…んですよね。

キャプテンであるニコラがいつものように判断すべきでした。

フィリップって、体が大きなこともあって、どんなものでも力任せにグイッと壊してしまうタイプ。「あ…壊れちゃった。」それがやたらと多い。

砂だらけの靴で船内に入ることを普通にやってのけるし、ディンギーも彼の巨体で傷だらけ。

彼の船が大変な事故にあってしまったのも、今思うと納得。

 

一方、ニコラはどんなものにも気をつけて、無理がないように、ビスやネジ一つの締め方でも適度な締め具合がわかっていたり(元メカニックです)、いかに物にダメージを与えないようにするか、その扱いが慎重なのです。まさに正反対。

 

にわかキャプテンの指示で、2日目にしてジブセールも、一部破損。

どうしてくれるよぅ〜!😭

 

さて。

大人5人。本来だったら、交代で舵を取るでしょう?

ところが…。

私を除く女性陣は、早々にベッドへ。まぁ、仕方がない。

ポリネシアに来る前に電話で「船のこと、手伝うから〜」と、頼りにしていたフィリップは、腰が痛いと言い出して、ベッドへ。出航して2日経った頃から、なぜか交代に来てくれたけれど、きっちり交代の時間のみ。後で思うと、仮病らしい。

サロン中央のソファーで寝っ転がっているときは、彼女に仕事をしているんだと思わせて部屋のドアを閉めて、彼の当番の後は部屋に入って、「あぁ,こんなに長時間も疲れた〜」ってどうやら言っているようです。長時間、部屋にいないんだから、彼女も同情するわけですよね、きっと。

 

そんな訳で、ニコラと私が主に交代で舵を取るわけです。

食事の支度は?

マケモにいた時に1人ずつに食事を作ってもらってよかった〜!🤩私、大正解!

でも…。食事の時間になっても、誰1人も動こうとせず、ベッドに横になったままなのです。

ひどい時は、1日22時間くらい、部屋に入ったまま。新生児か?

私は舵取りに必死なのと、もちろん貴重な睡眠時間も必要なので、キッチンにはあまり立ちたくない。

 

腹が減っては戦ができぬということで、朝食をニコラと2人分用意しようと用意していたら、出来上がるタイミングで彼らが登場するという…。

 

最初の頃は、誰の食事にも手をつけず(誰も動かないので)、自分の作ったスープを作っておくことに。やっぱり、寝ていた人たちがやってきて、後から食事をするパターン。

船が揺れる時に、具沢山のスープは便利なのです。すぐに食べられるし。ボウル一つで済むし。

 

何日か経って、ネリーがカルボナーラ、いや、ベーコンとキノコのカレークリームパスタを作ってくれたのだけれど。うーーーん、重いよね。一同、あまり食欲出ず。😑

船が揺れるから、ということにしておきます。🤣

 

コリンヌの作ったレンズ豆の煮込みは、贅沢にもベーコンがゴロゴロ入っていて…。

タヒチカルフールのBIOコーナーで買った キャビアを連想させる「ベルーガ」という種類の黒くて小さなレンズ豆を使ったのだけれど(普通のレンズ豆の何倍もの値段がする)、まぁ、普通の味。なんでベルーガを選んだのかは謎。

レンズ豆の煮込みもボウル一つで食べられて、航海中には便利な料理ではあります。

 

誰も料理の支度をしないと、私はご飯を炊くのです。炊飯器万歳!

ご飯さえあれば、おにぎりだって、お茶漬けだって、なんでもできるし!

彼らには白米だけってツラいかも、ですが。🤣

 

さて、最後の方に食べたのはシェフ フィリップの特製料理。

ご飯と一緒に食べたいと言っていたので、炊飯器でご飯を用意。

船が揺れてるのに、皿を並べてナイフとフォークで食べたかったらしいけれど、私たちは疲れでそれどころではないのと、急いで食べられるようにボウルで。

うーーーん。やっぱり航海中は骨つき肉は無理だろう。🍗

決して不味くはないのだけれど、ココナッツミルクが重くて、せっかくのローストしたカシューナッツもふにゃふにゃで潰れる食感に。全く残念。

 

こんな食事のことばかり書いてますが、本当に人間オートパイロットは大変だったのです。

ハンドルを握る手は手袋をしていても真っ赤だし、疲れて眠いし。

風は相変わらず強いまま。雨も結構降ってきたりして。

時に25ノット(時速45km)の強風が吹いて、ニコラが担当していた時は、37ノット(時速70km)までも出たりして。

フィリップは…どうやら強風になると怖いようで、最後の方は、「25ノットが出ていて心配だ」と訴え、仕方がないので交代したのですが、たったの30分で、風に押されて船がとんでもない方向へ流されていて、本来のルートから4kmも遠ざかっていました。

本当に、やる気がない。😩

もうすぐ、着くよ〜!

最後のひと踏ん張り。

マケモ島を出てから5日後、なんとかコリンヌのフライトの前日にHiva Oa ヒヴァオアへ到着。ホッとしました。

 

私、腕時計をつけているのですが、タヒチと時差があることに気づきました。

マルキーズの方が東にあるだけあって、タヒチより30分早いのです。

iPhoneだと、自動的にマルキーズ時間になっていましたが、

コリンヌを始め、他の2人もAndroidタヒチの時間のまま。

一応、指摘したんですけど、受け入れてもらえなくて…。まぁいいや。

 

コリンヌは、フライト当日にタクシーの予約を入れていたのですが、早めに行ったはずなのに急いで出発して行って…。飛行場でも、ギリギリでゲートが閉まってびっくりだと言ってました。

だーかーらー!30分、時差があるんだから!

人の話は素直に受け入れるものですよ。🤭

 

次回からはHiva Oa ヒヴァオアの滞在記です。